奥秩父甲信単独縦走@Day 3 将監~雁坂
@4:00AM
本日も朝は真っ暗な内にお目覚め。
小屋泊なので準備が楽で良かった。
心配していた雨も降っていなく、まだ真っ暗な夜闇の中おやじさんに御礼を言って、昨日ご一緒したお客さんたちに御礼を言って別れを告げる。
本日の目的地は…
破風山避難小屋。。。。
と、言いたいところだけど…
おそらく時間的に10hを想定しないといけなくなりそうなので、無理だろうと思いつつ。
雁坂を目安に歩き始める。
将監峠の芝は朝露に濡れているのか、道も取り立ててなく、ただひたすら芝生の上を登る。
上に着けば良いのでどこがルートなんだかもわからずただ登って登って。
何度か後ろを振り返りつつ登る。
初めてのカモシカ山行。
真っ暗な夜空の下にたったひとり自分だけ。
少し心もとない気持ちを抑えつつ、芝生の上を進む。
小屋の灯は一瞬で消え去って後に残るのは真っ暗な山の夜…。
ヘッドランプの灯があまりに弱々しくて、尚更内心ドキドキする。w。
峠自体は対して難なくて15分くらい芝の上を登ったところで分岐合流。
そこからは森の中山の中へ真っ暗な道が続く方へと歩いていく。
山の神土から先は異次元のような真っ暗な木々の中。
何度も何度も後ろを振り返りつつ夜が早く明けることを願った。
突然の事故一発目。。
ヘッドランプの充電が唐突に切れた。
エネループで充電池を持参していたのだけど…
充電してきたはずの充電池がたった一日足らずで切れたらしい。
これにはさすがにびびったー。
真っ暗な中、どうすることもできず目が次第に慣れてきたそのまま月明かりだけを頼りに歩き続けた。
もうすぐ夜が明ける、その感覚を背中に感じたから…。
後ろを振り返りやがて昇ってくる太陽に祈りを捧げる気持ちで歩き続けた。
笠取小屋と唐松尾山頂へ通ずる道ともうひとつ別のところへ抜ける道との分岐。
当然すべてのピークを踏破することが今回の目的のひとつなので、真ん中唐松尾への道を行く。
左手には富士の山が見守っていてくれているという安堵感。
そして富士の山が目で見えるくらいはっきりと夜が明けてきたという実感。
今日は晴れそうだと感じた朝靄の中の富士。
唐松尾までは将監から約2.5h程。
実際のCTよりも巻いて2hで山頂着。
それでもカモシカ山行だからか神経使うからかやたら長く感じたし疲れもあった。
そしてなにより途中一之瀬高原界隈の山で、チカチカ点滅するランプの灯が気になって気になって仕方なかった。
管轄警察がわからないので一先ず山梨県警へかけて報告だけしようと試みた。
当然警察所にしてみたって対処しようないことくらいわかっているけれど…
真っ暗な内から明るくなってもずーっと、一定信号でチカチカ点滅しているその灯がなんだかとても気になってしまって。。
自分が単独行だからかなぁ…。
神経過敏になってしまっていたのかもしれない。
ともあれ、山梨県警のおじさんには長々電話を捕まり状況説明に追われ、挙句自分の山行計画経路を説明しなければならない事態に。。
(余計なことしなきゃ良かったかもーと、一瞬素で思ってしまった。。)
もっとも私の場合は、奥多摩青梅に始まり、山梨県警、韮崎、北杜、埼玉県警などなど、すべての管轄警察に提出しているのでその旨はっきり言ったけど。本当提出してるのに管理が行き届いてるのだろうか、、、と、甚だ疑問に感じてしまう。。
そんな出来事の後の唐松尾山頂からの下山中だった。
岩場の迂回。
とだけ地図に明記。
この地点で不明瞭なルートに悩まされること20分余り。。
迂回したその先に二方向に拓けている踏み跡らしき道。
そして更にその先にもうひとつある道らしき道。
笠取側から登ってくるルートならすぐに明瞭だったのだろうけれど…
山頂直下からの下山では確かに不明瞭過ぎてわからなかった。
一瞬本気で冷や汗が出た。
もしこのまま違う方向へ下りて行ってしまっていたら…
遭難者や道迷いの鉄則は沢には下りないこと、下には下らないこと。
そんなことが頭の中でぐるぐる廻ってた。
冷静になって辺りをよく見て、視点を変えたら何かがわかるかもしれない。
そう思って三度くらい元の場所まで登り返して。
やっとわかったその先へ通ずる下山路。
束の間のおっきな不安が安堵感に転換した瞬間だった。
そしてそこで第二の予期せぬ事故…。
左膝裏の筋がやたら痛い。。激痛が走る。
立ってもいられない程の激痛が神経痛のように身体中駆け巡る。
堪え切れなくてしばし立ち止まる。
原因解明しようにもさっぱり思い当たらないし、ただひとつ言えるのはその直前20分程の間に起きたということ。。。
この時点で時刻はまだ朝の7:30AM過ぎ。
先程の冷や汗とは別に、激痛からくる汗と寒気が酷くて、痛みを堪えながら歩き続けた。
唯一の救いは富士の山。
そしてそれを見させてくれるだけのこの日の太陽の陽射し。
破風まで抜けることは愚か雁坂まで辿り着ける自信も薄れてきつつ、時間には余裕があるから大丈夫と言い聞かせ続けた。
単調な退屈なトラバース道にこの時ばかりは救われたとさえ感じた。
何度も何度も立ち止まり、なんでもないようなトラバース道で立ち止まり、引きずりながら一歩一歩。
気づけば頭の中ではずーっと一歩、一歩って、ただそれだけがぐるぐるしてた。w。
笠取山頂直下。
一歩がでかくて、岩を越えてくごとに激痛を堪えながらも山頂へと一歩ずつ近づいていく。
突然拓けたその先に広がる澄んだ青と富士の山。
改めてまた深く感動した。。。
そこで縦走中初めて載せたmixiやtwitterやfacebook☆
この時この瞬間をみんなにも共感して欲しかったから…。
それがこの時の一瞬☆
笠取も山梨百名山のひとつ。
山頂らしき場所もふたつあり、拓けた山頂からは富士の大絶景が…☆
そして雁坂側に下る道は秋の訪れを象徴するかのような淡い色をした絨毯。
激痛に苛まれながら下りたこの道だけど、今見返してもやっぱり綺麗で素敵な道だと思う。
澄んだ青に秋の枯葉の色。
そのコントラストが物凄く素敵で。
人に合わない甲信の山奥でたったひとりそんな瞬間を独り占めできることが物凄く贅沢な気がしたんだ。
そして向かうは雁峠。
この峠を越えて、燕山を越えて、古礼山を越えて、水晶山を越えて…
なんと今日だけで5つの山頂を乗っ越してようやく。
本日の宿、雁坂小屋へ辿り着く。
峠越えできるか-
はたまた乗っ越せるか-
できるかできないかでなく、やるしかないんだ。
そぅ。
自分に選択肢はない。
常にそう思っていないと、気持ちが負けてしまいそうな激痛。
精神力の強さというものの重要性。
改めて物凄く感じる今日の一連の事故。
甲武信小屋から縦走してきたおじさんと雁峠のコルで擦れ違った。
パワーを貰った。
山で人に出会うと不思議とパワーを貰う。
なんてことない会話をしてるだけなのに不思議。
甲武信を朝出てこの時点で10:30AM。
おじさんの軽装備で4.5hかかってるということは…
当然無理な話だ。w。
だから早々に割り切った通り今夜は雁坂小屋で打ち止め。
ところどころ木々の合間から見える富士。
これがやっぱり私に勇気とパワーを与えてくれる☆
ひとつまたひとつと。
それぞれの山頂を乗っ越してく。
だけど…
下りのがきついんだよね上りより。。
あと少しあと一歩。
と、堪えながら雁坂峠直下のコルの分岐。
ここからたった300mなのにこの時の私にはその300mさえもが物凄く辛くてきつかった。
雁坂小屋着@14:30PM。
人の気配もなく小屋番さんもいなくて、なんだか物凄く古惚けたよな、、トタン屋根のよな雁坂小屋。
引き戸を引いたら蝶番がガラガラガラって、音を立てて一瞬びびったのは内緒。w。
誰もいないしどうにも困ってここで携帯電源入れてみたら電波キャッチ☆
即刻雁坂小屋事務所に電話して確認。
小屋番さんは昨日の夕方入れ違いで下りてしまったとのこと。。
結局悩んだ結果素泊まりで小屋泊にしちゃった。
だって誰もいないし来る気配もないし、、、幕営張るにしてもどこかよくわからず挙句、拓けた場所でないので恐かったから…。
素泊まり\2,000。
ちゃんとみんな台帳に自主申告していて、私もそこに記入。
木箱に入れて早速御飯と寝る準備に取り掛かる。
(ひとりだと御飯→就寝のルーティンよね。w。)
水場もトイレもちゃんと完備されていて、なのに何故だか小屋だけはトタン屋根で。。w。
そのアンバランスさがおかしかったり。
ただ、寒過ぎるしシュラフ出してシュラフに包まってワイン飲んで早々に寝てしまったけど。
ひとつ思ったのはやっぱりこういう時キャンドルがあると良いね☆
山に必ず持っていくitemのひとつ。
アロマキャンドルと長蝋燭。
暗くて寒くてひとりで心細い時にとっても気持ち落ち着く◎
そして小屋で買えないことを想定しての持参酒☆ワイン。
おかげで不安になることもなく、恐がることもなく早々に夜の足音を聴きつつ眠りにつきました。
(正確には激痛に耐えることで疲労倍増だっただけなのだろうけれど…。)
ヘッドライトいきなり切れたら、プチパニックだね(汗)
返信削除しかも一人で激痛発生!
よく乗り切ったね(*゜▽゜)スゴイ
たかちゃん★まぢびびったよー本当いきなり消えてつかなくなったし…。。。しかも森の中で。。苦笑。壊れたのかと思った。
返信削除だけど、ヘッドランプ二つ持ってってたし、懐中電灯も持ってたからなんとでもなるもんだね♪