表銀座縦走20110923-25@槍ケ岳





9月は3週連続で縦走山行…☆
カレンダーを見て振り返ると、相当にして密度濃い一ヶ月。
今月はなにしろ初めてのことだらけの月で、自分の中でも物凄い重要な月だった。











そんなこんなでこの3連休は、中房から燕~大天井~西岳~槍ヶ岳~新穂といった、超強行ルートの表銀座縦走@槍ヶ岳。
我ながら半ば強行かなーとは思いつつも、初北アルプスの常念~大天井~燕の逆縦走を1泊で完登できたことを踏まえ、今回はリベンジを兼ねての表銀座縦走!!と、心に決めてた。w。































通常では3泊のルート。でも今回は2泊。
初日で当然燕を踏んで、稜線歩いて大天井まで行けなければ…その先は見込めない。。
そう考えて、初っ端から覚悟していた夜行明けの朝。
まず真っ先に夜行が6:00AM着予定が早まって、5:00AMには中房に着。
この時点で中房は人、人、人…
の大混雑。。







驚く程に登山者の数が半端なくて、埋め尽くされていて。
どーやったらあれ程人がバスに乗れるのだろうてくらいに人がいた。
表銀座…よっぽど大人気なのかなぁ…と、この時点でリミット切れるか早くも不安。



続いて、先週に引き続き今回の山旅の相棒がローカル線が鹿とぶつかったとかで遅延…。
結果、穂高からのバスも遅れ、私はと言えば、寒空の下で1hオーバー待ち惚け。。
(これが後々に高山病らしき症状を引き起こす要因となったのはまず間違いないと思う。)
ダウン着こんで待ってたはいいものの、厳しい寒さに耐え難くて、、早くも意気消沈…。苦笑。
鹿が相手では致し方ないし、、、ね↓↓



よーやく辿り着いた相棒が準備を終えて、中房から登り始めたのが6:30AM。
この時点でもまだまだ人の波は収まらず…。ここは高尾山かってくらいに人で埋め尽くされてた。
第一、第二、第三、そして富士見ベンチ、合戦小屋。
中房~燕間はやっぱり最初の数時間が勝負。。
きついなーと思う。
一歩が大きく、左右に振られるし、急登はもちろん。
そして延々と続く大渋滞の登山行列。









とは言うものの、各ポイントを30分単位でclearし、さほどの休憩も取らずに一気に駆け上がった。

合戦小屋までの間、ひたすらパーティの後ろについていたので、合戦小屋でも休憩そこそこに一足早く歩き始める。
結果、燕山荘までのCT3.5h☆
我ながら良く頑張ったと思う。









































私は二回目の燕、荷物をデポって山頂へ♪燕岳@2762.9m。
ここから眺める槍の存在。

























早くも大天井まで行かなきゃと、焦らされる気持ちが急いて表銀座縦走路へと向かう。
この一ヶ月間くらいの間に、二度もここを歩けるなんて…と、感動☆







そして歩き始める稜線上。
まさかこんなところで…?!と、思うくらいに唐突に襲ってきた具合の悪さ↓↓
眠たいし寒気はするし、吐き気も眩暈も…。
立っているのがやっとの思いで、稜線上で立ち往生してしまった。



本当に具合が悪くて、もしかしてここから先へは行けないかもしれない、、、とさえ感じた。
だけど…。






































山は自己責任、自己下山が大前提、少し休んで、自分の具合の悪さと格闘しつつも大天井へ歩き続ける。

                                              





これから向かう大天井へ続く稜線。 





























振り返ると燕から歩いてきた縦走路。













































途中途中こんな鎖場や梯子があったり。

























































大天井への最期の山頂直下直登のガレ場がこの日いちばんきつかったかも。
見えているのに遠い。
目標の槍はまだまだ遥か彼方。























































なんとか大天井幕営地へ辿り着いたのが14時半過ぎ。
この日は幕営なので、初のテント設営♪
めっちゃ風が強く、しかも粉雪まで舞い始めるし。。
なんでかそこだけが別次元の空間。





















前回踏めなかった大天井を今回こそはーと、思い山頂へ♪大天井@2921.9m。
10分足らずの登りなので、きつくもなく、ちょうどいいお散歩がてら☆







前回は大天井通過の大天井ヒュッテ泊。



大天井から眺める槍は本当にでかくて、燕山頂から眺めるそれとはまた違ったものだった。。
この日もまた、一瞬の切れ間に見え隠れする夕陽と、槍と。
ほんの少しだけ槍に近づけたなーという実感と。































瞬間に駆け足でやってくる夜の足音に追われながら幕営地へ戻る。













































夜は翌日の槍登頂に向けて早々に就寝…
のはずが、、、強風吹き荒れる大天井幕営地では、恐ろしいくらいの風の強さで。。
夜中に何度も目が覚めてはテントごと吹き飛ばされるんぢゃないかーと、思って不安なったり。
鳴り止まない風の轟音にびびったり…。
恐ろしく寒くて目が覚めたり。

初幕営の夜はこんな具合で明けていった。w。














そして夜明け3:30AM。







まだ薄暗い未明の時間から既に周りのテント内では準備をする音が。
私も4:00AM頃起き出して準備を始める。







































夜が闇から光に姿を変えていく瞬間…









































その一瞬の光を見ようと、テントから出てくる人たち。

















































大天井から眺めるそれは、遥か彼方まで広がり続く雲海の中から昇ってくる朝の光。







また新たしい道の始まりを告げる合図。





















そして5:30AM大天荘を後にし、最終目的地の槍へと向かう縦路を歩き出す。



















一発目大天井ヒュッテまでのトラバース道は30分程切れた崖沿いのような道。
ガレていて歩きづらいけれど、私は二度目+朝一なので、比較的最初の時よりは楽に歩けたかな◎
朝の起き抜けからそれ程までに神経を使う道もなかなかきついもんだ。w。




大天井ヒュッテ脇の小道を進み、西岳へと繋がるトラバース道。
西岳までのこの縦走路は歩きやすくて、自然とペースアップしてしまい、気づけばかなりの速さで歩いてたり。
終始一貫おなじペース配分てのは、やっぱり難しいなぁ。。
何人か譲ったり譲られたり、それでも中房で想定していた程には人もおらず。
(もっとも渋滞を予測し避けるために、かなり早めに大天井を出たのだけど。)
ひたすら西岳までの長い稜線を槍を眺めつつ、途中途中写真撮ったりして歩き続けた。























喜作新道と呼ばれるこの稜線。
右を見れば槍に続く穂高連峰、左を見れば常念山脈。



























なんとも贅沢な稜線で、朝早くのその時間にこんなところを歩いている人間がどれ程いるんだろうか…と、考えたら、物凄いことのような気がした。(完全に自己満足なだけやけど。w。)















道中合戦尾根からずーっと見掛けてきたおじいちゃんに声を掛けてみたり。気づけば同行程踏んでる人たちは顔見知りみたいな感じで。w。大天井幕営地でも会ったら自然と挨拶してたりして。









やっぱり山ならではの人と人との繋がりというか、付き合い方を改めて感じた。
















西岳山頂への分岐で、荷物をデポって、山頂往復30分の道程を行く。









時間のリミットを考えれば-実際問題かなり無謀な試みやったんと思うけれど…次にここを歩ける可能性がどれ程あるか、とか。
考えたら自然と足は山頂へと向いてた。w。











想定どおり、ここは槍のための展望台☆西岳@2758m















正面に槍を構え、本当に贅沢なただ槍のためだけに作られたような展望の場所だった♪



























分岐を越えてすぐにヒュッテ西岳を巻くと今度は水俣乗越へ下る急降下が待っていた。
CTでは1hかかるこの下り。かなり下るーとも、webでは読んでいたものの、想像以上にかなり下ったのは言うまでもない。w。















梯子、梯子のオンパレードに、岩に鎖に。実質30分で下れたけれど、途中登り返してくる登山者の人たちと避ける場もないトラバース道だったり。













































































その後に待ち受ける東鎌尾根の厳しさを裏付けるものだった。
上高地経由槍沢から登ってくるルートと合流し、東鎌尾根へと繋がる水俣乗越の分岐。



























ここでもたいして休むことなく、目前に聳える槍を目指し黙々と歩き続ける。
東鎌尾根CT3h。
地図上で見たらそれ程の距離でもない、ということは…急登が予想される、、、と。
覚悟決めて取り付きに掛かった。ここの東鎌尾根、この日一番きつかった場所かも。。
なんせ槍が見えてるのに遠い。















まだかまだかと言い聞かせながら巻いて一旦山の中入ってまた出て、の繰り返し。










































































ここもひたすら梯子のオンパレードで。階段よりましだと思いながら着実に登る。






























































































































































































































ひたすら梯子と鎖の連続。w。

















まだまだ槍は遠巻き過ぎる。。。

ここは東鎌のほんの入口。





































ヒュッテ大槍まで40分、そこからの40分もまた長く。
岩を越えて巻いて越えて、よーやく辿り着いたヒュッテ大槍。











ここまで来るともう、槍ヶ岳山荘や殺生ヒュッテの赤い屋根が見えてくる。
そして少し元気になる。。(←単純過ぎる私。。。













そして槍ヶ岳山荘までの最期のルート。




殺生ヒュッテを横目に見やりながら黙々と岩場を歩き続ける。
ここまで来るとほっとして気が抜けたのも倍増し、尚更疲れが重く圧し掛かってくる。なんとか予定時間前に辿り着ける見込みが画定したのはいいものの、とにかく身体がきつかった。





























そしてようやく最期の合流道を上がり小屋着@13:40PM。















休憩も入れてなんだかんだで8h。

CTにしたらーどれくらいだろう。。
計算もできないくらい疲れ果ててた。
だけど、まだそこで終わりではない。







幕営申込みをしようと受付に行くまでにまずたくさんんお人混み。
まさか3000mオーバーの山に来てこれはないだろう、、、と言いたい。w。











大槍を見やれば高尾山、いや、富士山かな。


大行列のできた槍の穂先。
幕営地は既に満席、なので急遽小屋素泊まり。
(もちろんこれも想定内。)
事前に山友達に槍幕営は早く行かないと厳しいよーとアドバイスを受けていて、その彼もやっぱり小屋泊したとのことだったので。
縦走してくる私たちには尚更時間的に厳しいだろうとの予測はしていた。













が、30分前にいっぱいになったーと聞き、西岳踏んでなければ…と、悔しかったのも事実。



















受付を済まし、荷物をそのまま放置し、急いで大槍の大行列に掛かる。










時刻は14:10PM。
暗くなる前に下りれるかわからない状態のため、ヘッドランプ持参のダウンまで持ってその大行列に並ぶ。
一向に進まない。w。
前後の登山者と仲良くなる。




途中巻いて裏に出たところで、バリエーションを登攀しているパーティを発見。







最期の取り付きを難なく登り終え、小槍の頂点に立った瞬間、大拍手。w。
そしてその♂か♀かわからない人はアルプスいちまんじゃくを踊ってた♪
(これにはみんなもう大爆笑。。)









おかげで本来なら有り得ない大混雑大槍渋滞の周りの登山者の苛立ちもほんの少しだけ緩和された気がする。
私もバリエーションで登りたいルートがあるので、すごいなぁ…と思いつつ感動☆
(まだ大槍にも登れてないのに。。)











下りてくる人と上がる人との合流地点でハラハラしつつも少しずつ進んで、頂上へと繋がる最期の掛け橋。





































いよいよ槍の穂先だ!!
内心めっちゃドキドキする。

















最期の梯子の一段を越えたらそこは大槍の穂先。
20人程しか立てない山頂。















そしてその瞬間が来て、ついに山頂に立てた♪槍ヶ岳@3180m。
自己記録更新☆











7度目の山行にして大縦走の最終目的地到達。
長かったなぁ…ここに立つまで。。。
と、思い返しながら実感する。















影槍☆













物凄く澄み渡る空の下、槍が歩いてきた稜線上にその影を落とす。
























長く遠くまで続く稜線。





















山頂まで2h、山頂滞在時間約5分程。w。
入れ替わり立ち代り写真を撮ったらそのまま下山。
な、順番がもう既にできていて。
その流れに乗って下りて。



















下山の時にずーっと目の前にいたおじちゃんがやたら危なっかしくて。内心ハラハラしながら見守っていたのだけど…。
パーティの人が前で手取り足取り教えてた。
それでも危なっかしくて、気が気じゃなくて。w。











なんとかそのおじちゃん無事下山できて良かったー。
思わず手ー握っておめでとうございます♪て。
言ったり。








後に続いてたおじちゃんたちパーティの4人が下りて来るのを待ってて、お互いにおめでとうて言い合って。












































ひとりでは味わえないこんな登頂も素敵やなぁ…と、再認識☆







































夜は小屋泊のため、ホールでおでん☆
昨日の夜の有り得ない寒さや強風から守られてる安堵感と、表銀座縦走成し遂げたのと槍登頂した達成感とで、早々にビール飲んでワインのんでまったり♪
明日に控えた新穂までの下山の長丁場を考えるとそうも飲んでいられないけれど。。

















で、消灯時間と同時に寝堕ちし、3:30AMには三日月の月明かりの下で夜明けの珈琲たぃむなど♪
(実際は隣のおっちゃんのいびきがすごくて眠れなかったってオチ。w。)
で、ずーっと三日月と大槍眺めて感傷に浸ってた☆















この時間から大槍登ってく人もいたりして…
槍の穂先にキラキラ光るヘッドランプの灯が印象的だった。











そして夜明け前の一瞬の光。
朝がまた来る。







































朝の光が完全に夜を覆う前に…



新穂への下山開始。
(14.4km…遠過ぎるやん!?て、思ったのは私だけ??w。)
ひたすら槍平へ下るガレ場の道。

























































槍の幕営地は物凄い素敵なところにあって、お洒落♪
テント内から夜明けが見えるなんて…☆





























ガレ場の脇に聳え立つ一本の樹。



















ふと、目に飛び込んできた瞬間…☆







槍平小屋までのひたすら深い森の中を駆け下りてひたすら下る下る。
途中沢にぶつかり、また沢沿いを下り果てしなく続くかと思ったその先にようやく槍平小屋幕営地。
山々に取り囲まれた山間の小屋。















ここから槍の穂先へアタックする人もいたりして…
このルートを逆行して上がるのは相当根性がいる気がする。。








槍平小屋でしばし暖を取るためにお味噌汁♪
めっちゃ幸せなひと時☆w。



ここで奥丸山と、南岳とに分かれてくみたい。
















そこからまた一気に白出沢出合まで下る。
とにかく長かった。。。







最期の沢を越えるとそこからは延々と続く林道地獄…。
いっつも思うんやけど、、、この最期の林道でやられる↓↓↓
砂利道もアスファルトの舗装道路もかなりきつい。。。。
で、最期の最期で足がどうにもきつくなって泣きを見るパターン…。。。







ともあれ、なんとかかんとか下り切って新穂のロープウェイ乗り場に辿り着いたのが11:30AM。
足湯を見つけてそっこー浸かったのは言うまでもない♪w。







そこからはホテル新穂の温泉浸かってのんびりしつつ、復路のバス待ちで。
そしてバスで相席なった♀おねーさんとは山話で大盛り上がり♪
ぷち酒盛り@毎日あるぺん号☆
横一列♀揃って山話に夢中とか。w。







年齢もかなり大幅違うのになんでか盛り上がる×2。
ちゃっかり仲良くなったねーさんとは今後一緒に山行予定を早くも決め。w。







やっぱり山での出逢いは素敵☆







さて…☆
早くも次の目的地を決めに掛かっている今。
大体確信しつつあるけれど、、、、
今季最大の挑戦になりそうな予感…☆

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